あけましておめでとうございます。
2014年 新たな年が文字通り自他共に「いのち優しく生きたい」を学び直し
それぞれが「我が暮らし」に反映されていきますように、子どもたちの未来に
幸多かれと祈りつつ、初春を寿きたいと思います。
さて、この度11月3日の「いのち紡ぐ わたしたち」で講演会場が変更に
なった事につきましてお心を寄せてくださった皆様方へここに改めてことの
次第をご報告させて頂きたく存じます。
当日はおかげ様でどちらの会場も大盛況となりましたこと、感謝にたえず
心より御礼申し上げます。
イベント終了後も四天王寺様との会合をもち、その後もやりとりを続けた
内容も含めて今一度流れの要点と私たちの考えを以下に列記しますので、
ご一読の上、お考え合わせ頂きますようお願い致します。
四天王寺様との会合(11月20日)の冒頭でも申しあげたことですが、
「いのち紡ぐ わたしたち」の発案以来、四天王寺様とのご縁を得て継続
でき、イベントとして育ちましたのは、その素晴らしい場のおかげと感謝
していることには偽りはなく、それを前提として今日まで進んで参りました。
ですから、この度の一件につき誠に残念な想いが拭えないのが一同の
素直な気持ちです。
10月30日の突然の中止要請を受けて以来、困惑と理解しかねることが続き、
話し合いは平行線をたどっていました。
そんな中で、いくつものメディアにもとりあげられることになり、皆様方
にも数々のご心配をおかけしていますので整理させて頂きます。
【準備段階において】
①先ず、この度も含めこの4年間、「政治的」ならば許可がおりない
大阪府や大阪市をはじめいくつもの公的機関の後援を頂いている実績
がありました。
②毎回有償で場所を拝借し、イベントの内容については事前に書面と
口頭にて詳細を説明しております。
③今年度については6月の時点で京都大学原子炉実験所助教の小出裕章氏
を講師のおひとりとしてお呼びする企画書を提出し、彼が反原発研究者で
あることもすでに説明済みで了承頂いておりました。
【事態の発生】
①10月28日、事前のご挨拶を兼ね、最終確認の打合せのため代表4名が
四天王寺様に出向き、当初は予定していませんでした講師の書籍販売を
させて頂くことを伝えました。
当日会場にて販売予定の書籍リスト(内容と数量)を提出することになり、
翌日担当がFAXを送りました。
②その書籍リストのタイトルをご覧になって「政治的」と判断なされ、
10月30日、開催の4日前の中止要請となりました。
③何度かの電話でのやり取りで「4日前の中止要請は了承できないこと」
を伝え「強行させて頂く」ことをお伝えしました。
そのあと「原発の話をしなければ講演を許可する(原発の話をするか
どうか)監視に入る」ことが条件に出されました。
また、小出氏からは当然ながら「原発の話をしないのであれば行く必要
がない」とのことでした。
④やむなく小出氏の講演のみ別会場に変更することを選択しました。
(四天王寺様には、小出氏の講演会が政治的かどうか聞いて頂きたく、
ご担当者の方にご招待券をお持ちしましたが、残念ながらイベント前日も
当日もお会いすることが出来ませんでした。)
【その後のこと】
①直後に共同通信社さんが双方を取材、全国に配信されました。
②私たち主催側からの会場変更の通達(当方のブログ)と、上記の記事
により四天王寺様への抗議の電話が多数あったようです。
③11月20日、代表4名+1名、計5名でが出向いて事実確認など2時間に
及ぶ会合をもちましたが、おっしゃる「政治的」ということが理解しきれず
「書面でもってご説明頂きたい」旨、要望しておきましたが返答はありません。
また、この時点では中止要請によって発生せざる得なかった費用については、
「非がないので一切支払わない」とのことでしたが、ご請求させて頂くこと
だけお伝えしました。
(私どもが使用した会場費は、例年同様に四天王寺様から請求された
金額を収めることをお伝えしました。 )
④その後、一転して支払うのとの連絡を受けましたが交換条件として
発信した「ブログの変更・修正の要請」があり、修正文章が送られて
きましたが、「交換条件」というお考えは取り下げて頂くよう申し伝え
ました。
⑤それらのやり取りのさなかに、朝日新聞社さんより電話取材が入り
12月13日大きく紙面で取り上げられることになりました。
⑥結局ブログの内容はこちらに任せて頂くことになり、またかかった
費用(実費)もお支払い頂けることになりました。(入金確認済み)
四天王寺様からの拒否の理由とスタンスは
●「政治的」なものはお断り
当初から政治色・宗教色のあるものは行わないことが条件であること
●「反原発」を理由に拒否したのではない
という2点だそうです。
私たちは上記2点に関しましては以下のようにお伝えしております。
●「政治的」と判断される定義が曖昧で理解ができないこと。
また、「世論が二極化すること」は政治的と判断することも理解
できずにいること。
(2011年の当イベントでは「原発に頼らない社会へ」をテーマに
田中優氏の講演会を行い書籍販売も許可して頂きました。 )
●反原発を理由に拒否したものでなければ、「誤解を招く恐れがある」
と当初の中止要請した理由と一致しないこと。
また、なぜ「原発」という言葉を使わなければ許可するといったのか
合点がいかないこと。
中立のスタンスであるとすれば、公的機関からの後援のあるものならば
推進される側のイベントも受け入れ、開かれた場であって欲しいこと。
人々に対してお寺が閉ざされるべき場所でないこと。
以上のような展開ですが、この一件は四天王寺様と私たちという当事者
だけの問題ではありません。今の世の姿であろうと思われます。
四天王寺様が、この度の「いのち優しく生きたい」というテーマについて
ご理解頂けなかったことをとても残念に思います。
「原発」という言葉が「政治的」ととらえ、表現する機会を閉ざされる
社会にも疑問が募ります。
異なる意見、多様な考えを受け入れあえる成熟した社会に移行できるか
どうか、今生きる人々皆の手にゆだねられているのではないでしょうか。
この一連の出来事は、「原発よりいのちが大事」と思っているだけの
弱小な私たち普通のお母ちゃん、女たちにとっても大きな学びを与えて
くれたように思います。
最後に、四天王寺様には異なる意見を排除するのではなく、誰もが学び
合える開かれたお寺として人々に広く提供くださることを心からお願い
申しあげて、この一件を締めくくりたいと思います。
今回の件で様々、数々にご迷惑をおかけし、案じお心をお寄せくださった
皆々様方に、改めてお詫びし心より感謝を申し上げます。
私たちは今まで同様これからも「いのち紡ぐ わたしたち」というテーマ
本来の意味を問い続け、皆様と共に学び合って参りたいと切に願っております。
今後共末永くよろしくお願い申し上げます。
GAIA-JAPAN